ヨーロッパ音楽の始まり ~ ミュージシャンの裏側
音楽は、人間の生活や歴史、文化に深く根ざしています。今回は、ヨーロッパ音楽の始まりについて触れてみたいと思います。
エジソンが「蓄音器」を発明する以前は、音楽を「音」として記録したり再生したりすることはできませんでした。
その時代、音楽を再現するツールは紙面に描かれた「楽譜」だけだったのです。古代ギリシアの遺産の中から、10曲ほど断片的な譜面が発見されています。
研究者や専門家たちが、その楽譜を現代譜に復元することを試みており、私たちはそれを「音」として聴くことができます。
ただし残念ながら、復元された「音」が、古代ギリシア時代に奏でられた音楽と同一のものであるかどうかについては、立証しがたいでしょう。
10世紀から11世紀ごろになって初めて、音程が明確に認識できる楽譜の記述方法が確立されたといわれています。
そのため、原作に忠実に復元できるヨーロッパ音楽は、一般的にグレゴリオ聖歌と考えられています。
ヨーロッパ文化の歴史は、キリスト教の発展と密接に関わっています。
聖歌が盛んに歌われるようになると、ヨーロッパ音楽の本質は古代ギリシア音楽から次第に遠ざかっていくようになりました。
その視点から考えると、「ヨーロッパ音楽史はグレゴリア聖歌から始まる」と言ってもよさそうですね。